【ニュース】東京工科大と包括連携協定人材確保や業界認知等視野に
日本包装機械工業会(大森利夫会長)は10月5日、東京工科大工学部(東京都八王子市)と、産学連携による実践的教育の拡充と産業振興を目的に包括連携協定を締結。10月3~6日までの4日間、日包工主催で行われた「JAPAN PACK 2017」の展示ホールである東京ビッグサイトで調印式を行った。東京工科大が導入している有給型の長期学外就業体験プログラム「コーオプ教育」を通じて、包装機械メーカーを初めとした日包工会員企業に学生を派遣。実習内容の充実を図る一方、日包工では若手人材の育成・確保や業界の認知拡大等につなげていくのが狙い。産学連携による技術的課題への対応や包装機械の共同研究などにも取り組んでいく。
コーオプ教育とは、米国で生まれた教育手法で、企業と大学が協働で作成したプログラムに基づき、数カ月単位の長期で、しかも賃金が得られるインターンシップ制度。東京工科大では、2016年度後期から工学部(定員280人)の必修科目として本格採用しており、現在まで300人以上が、180社以上で実習を終えている。同大によると学部の必修科目としてコーオプ教育を本格的に取り入れたのは国内初だという。
大森会長は、「中小企業が大半を占める日包工の会員企業が、工科工学系の学生(人材)をまずは獲得すること。そして業界を広く知ってもらうことにつなげたい」と期待を寄せた。今後についても「研究依頼や相互交流によるモノづくりの実践的な理解など、互いにWIN‐WINの関係となれるようにしていきたい」と意気込みを語った。
大山恭弘工学部長は、「3年前に工学部を刷新し、〝サステナブル工学〟と名付けたカリキュラムで材料から製品、リサイクルまで考えられる学生の教育を目指した」と説明。ただ、サステナブル工学は〝現場的〟で、大学の中だけではカバーしきれないことから「コーオプ教育に取り組んだ」とし、「将来の日本、ひいてはサステナブルな世界のために活躍できる技術屋を育てていける」と自信を見せた。さらに、「学生を介して企業とわれわれ教員も一緒にこのような問題を解決しながら、新しい機械の開発にもつなげていければ」との考えも示した。
なお、同協定の有効期間は平成30年10月5日までで、双方に協定解除の意思がなければ1年ごとに自動更新される。
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